あらすじ
第二次世界大戦下のアメリカ。スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は身体が弱く、軍に志願しても何度も落とされてしまう青年です。
それでも彼は諦めませんでした。誰かを守るために最前線に立ちたいという純粋な気持ちを、誰よりも強く持っていたからです。
そんなスティーブの姿勢に可能性を見いだしたアースキン博士は、彼を“超人兵士計画”の被験者に選びます。
実験は成功。スティーブは驚異的な身体能力を持つ“キャプテン・アメリカ”として生まれ変わりました。
一方、ナチスの過激派組織「ヒドラ」では、レッドスカル(ヒューゴ・ウィーヴィング)が危険な超兵器を開発し、世界征服を計画しています。
スティーブは、かつての親友バッキーや仲間たちと共に、戦場へ向かう覚悟を決めるのでした。
見どころ①:英雄のスタートは“強さ”ではなく“心”だった
キャプテン・アメリカが特別な理由は、彼が“最初から強かったわけではない”という点にあります。
スティーブは病弱で、身体は細く、腕力もない。
ケンカも弱いし、軍にも入れない。
でも、心だけは誰よりも強かった。
困っている人を見捨てない。
自分が傷ついても構わない。
権力や暴力に屈しない。
正しいと思うことを貫く。
アースキン博士が選んだのは、力ではなく“善良な心”でした。
「強い男ではなく、良い男になりなさい」というセリフは、キャプテン・アメリカの本質そのものです。
見どころ②:レッドスカルとの対比が物語を際立たせる
ヴィランのレッドスカルは“力の象徴”。
スティーブとは真逆の存在として描かれています。
目的は支配。
力こそ正義。
仲間は道具。
自分が頂点であることに固執する。
スティーブの“弱さの中の強さ”と、レッドスカルの“強さの中の弱さ”。
この対比が物語に深い意味を与えています。
見どころ③:スティーブとペギーの関係が切なく美しい
スティーブとペギー・カーターの関係は、“信頼”から始まる非常に丁寧な描写が魅力です。
ペギーはスティーブの内面に惹かれ、スティーブもまたペギーを心から信頼する。
戦場へ向かうスティーブにとって、ペギーは精神的な支えでした。
ラストの無線での「またダンスをしよう」という約束は、MCU全体でも屈指の名シーン。
観る者の胸を優しく締めつける瞬間です。
見どころ④:戦場アクションとチームの連携が熱い
キャプテン・アメリカは派手な兵器を使わず、盾ひとつで戦います。
しかしその戦闘は驚くほど魅力的です。
盾を使った投げ技。
スピード感のある動き。
仲間たちとの連携。
戦略的な立ち回り。
単独で突っ走るのではなく、チームをまとめて戦うスタイルは、のちのアベンジャーズで“リーダー”になる片鱗そのものです。
見どころ⑤:MCU全体への伏線が満載
本作はMCUの“第一世代”として非常に重要です。
ヒドラの誕生。
四次元キューブ(スペースストーン)の登場。
S.H.I.E.L.D.の前身との繋がり。
アベンジャーズ計画の基礎。
単独映画として楽しめるだけでなく、シリーズ全体を理解するうえでも欠かせない一本です。
まとめ
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』は、“英雄の原点”を描いた王道のヒーロー映画です。
弱さの中から生まれる強さ。
仲間との信頼。
大切な人を守りたいという気持ち。
正しいことを貫く勇気。
スティーブ・ロジャースというキャラクターの“精神の核”はすべてここにあり、この作品を理解するとMCU全体の見え方が変わります。
作品情報
| タイトル | キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー |
|---|---|
| 原題 | Captain America: The First Avenger |
| 公開年 | 2011年 |
| 監督 | ジョー・ジョンストン |
| 出演 | クリス・エヴァンス、ヘイリー・アトウェル、セバスチャン・スタン、ヒューゴ・ウィーヴィング ほか |
| 配信 | Disney+、U-NEXT、Amazon Prime Video ほか |

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